Diary

ro1111.exblog.jp
ブログトップ
2015年 06月 11日

ディテール。

f0256980_642684.jpg


いよいよ上陸?する予定のセイタランティ。
今回オーダーするに当たっての仕様を書いてみたいと思う。
興味ある方が、果たしているのか判らないが・・・。
以下長文。
興味無い方はページを閉じる事をお勧めします。



まず、セイタランティの元々のモデルはクワトロタランティとなる。
違いは何点かあるが、簡単にまとめると以下の通り。
スタッドボルト数、より強化されたクランクケース、冷却フィンの大きさ、カムシャフト、ロッカーアームキャリア、クランクシャフト、クラッチ、キャブレターの口径、ブレーキのサイズ。
フレームに関しては、独特のトラス機構を持つフレームに変更点は無い。
また、基本的に違うのはエンジン単体だけであり、車体周りは共通。

実際のところクワトロタランテよりも前、当時のレースで有名なエピソードがあるが、デイトナサーキットでホンダマルチを追いかけ回した上に勝ってしまうのだからエンジンポテンシャルは相当高いのだろう。
(勿論オーバルコースでは無いほう。これはホンダのリザルトには記載されていないようだが、このレースは無かった事にしている?のだろうか?)
更にザンザーニさんに言わせると、ドリクストンよりもシーリーよりも、ザンザーニフレームのほうが優れている自信があるそうだ。
(理由は聞かなかったが、他メーカーで真似しなかったのじゃホリゾンタルエンジンしか搭載出来ないフレームだからか?しかし、こう言い切るところが、イタリア人らしい。)

実際オーダーするにあたり、ザンザーニさんは勿論、国内外の友人のアドバイスは本当に助かった。
自分が譲れなかったのは、出来る限り当時の雰囲気を纏った車体という点である。
実際のところ、これはザンザーニさんに対して、大変面倒かつ失礼に近いオーダーだったと思う。
何故なら現在進行形でモトビを進化させているからである。
それを遡れと言うのだから、馬鹿げた話だったかもしれない。
しかし、実際のところセイタランティやクワトロタランティの当時物を手に入れるのは大変困難だ。
正確な製作台数、現存台数は把握していないが、入手は絶望だと思う。
はっきり言って、かなり少ない。
海外の売り物でザンザーニレーサーと謳って売っている物を見るが、それ風に作ったレーサーが大変多い。
エンジンは外見は同じに見えるし、フレームも当時プライベーターがザンザーニフレームの仕様を真似て作った物も多いそうだ。

そもそもオーダーに至った経緯、それは以前も書いたので省略させてもらう。
オーダーするに当たって、まずエンジンの仕様を決めた。
それについては、あれはこうして欲しい等の注文は全く付けていない。
エンジンも当時の仕様で・・・は流石に失礼だからだ。
ザンザーニさんに言われるがままに仕様を決めた。
大変現代的に見えるヘッド加工も美しく、点火方式もCDIとモダンである。
色々なオプションも何点かあったが、自分のエンジンには当初から組み込みするという事で落ち着いた。
(笑ったのは公道で走る為の発電システムもオプションであった。ストラダーレを注文した、お世話になっている友人からのオーダー以後のオプションなのだろう笑)
キャブレターもSSIで随分悩んだが、結局のところ初めてのレーサーという事もあり、ガードナーに落ち着いた。
'親子で話し合ったけど、やはりガードナーだろうと親父が言っている'と返事があったからだ。
しかし、今後SSIの装着も考えてはいる。
プラグコードもコタツケーブルにしたいが、真のエンジンパワーを発揮出来ないという事でザンザーニさんに禁止されてしまった!
これは泣く泣く諦めるが、どうしてもそのルックスが納得出来ないので、何かカッコ良く見せれないか?と考えてはいる。
エンジンスペックはザンザーニさんのウェブページを参照してほしい。
またYoutubeで動画もあるので、合わせて見ると楽しめると思う。

次に車体周り。
当初送られてきた写真、正にモダンに進化したザンザーニレーサーだった。
タンクからシート、レバー、ブレーキもザンザーニアルミディスク、マフラー、様々な点に変更を加えてあり、正にザンザーニさんが進化させたモトビだ。
しかし、これは自分の理想とは少々違う。
(結局、少々どころの騒ぎでは無くなってしまったけど。)
勿論ザンザーニアルミは美しいブレーキだが、日本のクラシックレースのレギュレーションでは使用不可。
余談だが、ザンザーニアルミディスクは様々なメーカーのワークスマシンに採用された。
70年代、80年代のリアルタイムを経験したレース好きにはブレーキスペシャリストというイメージのほうが強いようだ。
自分の欲しい仕様を伝えたところ、自分がクラシックスタイルが好きという事を理解してくれたようで、当時のディテールを事細かく教えてくれた。
当時のワークスカラーは云々、フェアリングとスクリーンを留めるボルトサイズ、といった興味の無い人からしたら、どうでも良い事だ。
しかし、神は細部に宿る。
何故その仕様なのか?由来は?・・・といったバックボーンも教えくれた。
息子さんが親父さんに聞いて初めて判明した事もあった。
つまり息子さんも興味の無い、本当に細か過ぎる事を聞いた訳だ。
嫌がれるのも無理は無い!
こんなに面倒な客はそうそう居ないと自分でも思う。。。
レバーやステップ類も当時の図面から作ってくれる事になった。
これもオプションパーツとして販売されるようになった。
つまり、自分の前にはオーダーする人はいなかった訳だ。
その後オーダーがあったかは判らないが、馬鹿げた注文なのに快く製作してくれたザンザーニさんに感謝している。
カラーは勿論250のワークスカラー。
ベネリでも使われた爆弾色だ!
しかし、ベネリとは微妙にトーンが違うのがミソ。
この色の由来も教えてもらった。
色々な説があったが、ザンザーニさんが言うのだから、それで間違いないのだろう。
他のワークスカラーもあり、排気量によって塗り分けていたようだ。
シートも黒のバックスキン、ゼッケンもホワイトとワークスカラーの仕様で統一。
フォークは細いサイズは勿論魅力的だが、35mmは絶対必要だろうという点で落ち着きチェリアーニをチョイス、リアサスはアイコンで落ち着いた。
リアサスのスプリングのカラーは変更するようだが。。。
リムも当時物もあるが、レプリカを履かせる事にした。
足回りは新品にする事にこしたことは無い。
刻印入りボラーニ復刻リムもあるが、ザンザーニさんにストップを掛けられ、結局刻印無しのレプリカリムになった。
それのほうが、断然作りが良いそうだ。
(勿論、後でよりオリジナルに近づける為に細工をする予定。)
タイヤサイズは結局18インチで落ち着いたが、その内にサイズを変えてみたいとは思っている。(欲をいえばAVONも嫌だったが、無い物は仕方ない。)
ザンザーニさんとのやり取りで、足回りとエンジンに関しては譲れないといった点を感じ取った。
ズブの素人が、そう感じるのだから、その思いは相当なのだろう。
これを付けたい、あれを付けたいと色々と無茶なお願いをした。(当然手に入りずらいパーツ。)
それらは結局諦めたが。。。
マフラーも2本用意し、アドバイスを受けスペアパーツやオプションパーツもチョイスした。
他にも、自分にとって思い出になるであろうお願いもした。

そうして仕様を決め、製作していただいた。
あいつは注文が細かすぎる!とザンザーニさんは言っていたようだが、言われても仕方ないお願いばかりだったなぁ。。。
時間は掛かったが、本当に感謝している。

モトビ、そしてベネリはヒストリーを掘り下げると本当に偉大なメーカーだと強く思う。
今後もモトビとベネリのヒストリーを掘り下げるのは、ライフワークになると思うので、モトビやベネリファンの方とは情報交換をしていきたい。

近年いわゆるクローンバイクが大変盛り上がっていると感じる。
有名なのはノートンマンクス、G50だろう。(個人的にモルナーはレバー類からサイレンサーまで・・・やり過ぎだと思う。)
もうちょっとディープになると、Hondaマルチ、MVマルチも作られてるし、ベネリも確か作られて某チームが所有していたはずだ。
マイナー車種もガンガン作るし、デッチ上げもまかり通っている。
むしろ最初からリプレイス、クローンですよ。と言ってくるのは親切だろう・・・何て思ってしまう。
ただ、日本と違うのは情熱である。
有名なイタリアのカワサキ狂いの方なんか図面無しで作って、トライアンドエラーの繰り返し、資金もそうだが情熱に驚かされる!
エンデューロも盛り上がりがあり、NCRなんかも関わったLツインレーサーなどなど・・・、クライドラーやガレリの小排気量も・・・、70、80年代に多感な時期を過ごした方々が当時の憧れを手に入れようと情熱を注いでいるのだろう。
また、テクノロジーの進歩も凄いもので、素材のチョイスから何から・・・、いやはや参りました状態です。
友人が製作したマッキントッシュマンクスはクランクにプレーンメタルを使用しているらしい。
ただ現代的な加工を施している、それらクローン達は賛否両論ある。
要は現代的な加工、素材を使うのはどうなの?という事だ。
当時と違うのだから、それはクローンでもリプレイスでもない!という論争。
実際自分のセイタランティも中身は当時と違う。
パトンもオイルライン、色々なところが違う。
実際ヨーロッパでは少々顰蹙を買っているようだ。(友人もパトンとザンザーニはやり過ぎと言っていた。)
当時の関係者が現在考えうる最良の手段を用いても、そういう風に言われるという訳です。
やっかみやひがみ、と言えば話が終わるが、自分もその気持ちは判る。
実際自分も当時と全く同じ、という事のほうが好ましい。
当時のレーサーが感じたフィーリング、技術者の思想、当時考えうる最良のテクノロジー、それらを感じ取れるからだ。
実際のところ、どんなに技術があろうと、赤の他人がリプレイスを作り、現代的な加工等で弄り回すのはいただけないのだろう。
パトンやザンザーニは、正に当時関係者が作っており、正常な進化と思えるので大変好感を持つが、それは自分の価値観と解釈で他人は違うという訳だ。
これに異論を挟むつもりは無い。
この論争は終わりがないと感じる。
解釈は人それぞれであろうし、フルオリジナルのトライアンフ、チョッパーのトライアンフ、カリカリのトライトンの人達があいつらは・・・と言っているようなものだ。
個人的な解釈や楽しみ方は人それぞれ。
自分がいらない、と思うのなら、そこで終わりにしましょう。と思う。
私はコレクターで全く乗りません、それは少々寂しいが、それもまたその方の楽しみ方なのだと思うのだから。
要はその人が何を求めるか?
しかし、一番大切なのは、それに対しての情熱だと思う。
周りは自分も含め、単車の事しか考えてないのか!?的な方々ばかり。
自分も負けていられない。

そもそもセイタランティを飾るつもりは無い。
やはり、レーサーはサーキット走らせてこそナンボ、慣らしが終わり次第だが全開にブチ回したい!
自分のような極東の島国に住むペーペーの若造が、当時のGPマシンのリプレイスを買い、サーキットで乗れるようになったのだから良い時代なのでしょう。




[PR]

by R-O1 | 2015-06-11 05:10 | Motor cycle


<< 青い矢      痺れた! >>